【就活インタビュー】新卒入社したコンサルを9か月で退社した理由

こんばんは。べる(@belltea910)です。

 

僕と同じ18卒の方は、あと3週間足らずで就職。

19卒の方は、就活開始と多忙な日々を送っているのではないでしょうか。

 

今回、僕は17卒で1年目にして会社を退職した方にお話を伺ってきました。

転職の動機、何を考え何を思って就職したのか、という部分を書いていこうと思います。

 

 

 

新卒入社した会社のお仕事について

 

 

ーーーまず、どのような会社に入社されたのですか?

 

コンサルです。

とはいっても外資系ではなく、国内資本の会社。

 

 

 

ーーーその会社に入社しようと思ったきっかけは?

 

もともとお金が好きでしたが、金融系企業には興味がありませんでした。

お金に関する仕事を考えたところ、

企業の会計税務という切り口があることに気が付き、

最初はその線で企業を探していました。

 

その中でコンサルティングという形態に興味を惹かれ、

さらに企業規模や社員の雰囲気でも企業選択を行いました。

 

 

ーーー実際の業務内容はどのような形でしたか?

 

とにかく勉強ですね。

 

コンサルティングでは、お客様は企業の代表取締役等になってきます。

その人相手にお話しするわけですから、

「22歳の若造」と舐められては全くお話になりません。

その為にも、専門知識をとにかく早く身に着ける必要があります。

 

必然的に同期の競争は激しくなります。

上司や先輩社員となると、

新人に追い抜かれることのないようにさらに勉強していきます。

 

結果として、社内の人間全員が勉強することに対して片時も気が抜けない状態となります。

 

いわゆる「切磋琢磨できる環境」ですね。

 

他社の「切磋琢磨できる環境」がどうかはわかりませんが、

少なくともこの会社はこのような「切磋琢磨」でした。

 

 

 

ーーーどれくらいの量の勉強をこなしたのでしょうか?時間でも、冊数でも。

 

終わりが無かったので表しにくいですが、

電話帳程度の分厚さのテキストを2週間で終わらせるよう求められたこともありました。

 

通常勤務の合間を縫ってだったので、かなり大変でしたね。

 

 

ーーー研修期間は何を?

 

研修期間も基本的には同じです。

より基本的で最低限の知識を勉強する、といった感覚です。

 

研修期間は半年と長いですが、その期間はみっちりと勉強します。

研修が明けると、相手にするのは企業の代表取締役。

経営に携わるわけですから、舐められては終わりです。

 

 

ーーーその他、仕事において一番苦労したことなどあればお聞かせください。

 

地味に接待が多い事です。

相手の企業の方から接待をしていただけるのですが、

ほぼ例外なく十数年も年上の方が相手。

22、3歳の自分は、息子のような目で見られます。

 

結局はこちらが色々と気を使ってお酌したり接待する流れになり、

接待頻度も地味に多い。

勉強時間を圧迫されてしまうことも度々ありました。

 

生産性のない会話にうんざりしたこともあります。笑

この時間を勉強に充てられればと何度も思いました。

 

 

ーーー他に、何か衝撃的だった出来事はありますか?

 

とにかく周囲の人々が優秀だったことです。

勉強量は半端なく多く、それでいて吸収スピードも速い。

こんな人が居るのか、と心底思いました。

 

こうした環境についていけずにこれから辞めていく同期も多そうだなとも思います。

 

 

「『体育会系』の言葉の定義を見直すべき」

 

 

ーーー同期、あるいは先輩とのイベントなどはありましたか?

 

新入社員歓迎会はありましたが、それくらいでしょうか。

基本的に勉強する時間が多く、接待も多いので飲みに行こうとはなりません。笑

 

 

ーーー業務中は先輩や同期との関わりはありましたか?お昼ご飯とか?

 

同期とはあまりなく、先輩とは仕事で質問する際等関わりはありました。

お昼ご飯は、食べながら勉強する先輩もいたので基本的には個人でした。

本当に勉強好きな人や、時間が足りないという人が多かったです。

 

自分はまだ1年目だったのでそこまでの域ではありませんでしたが、

それでも忙しさはありましたね。

 

 

ーーーいわゆる縦社会がきっちりとした体育会系的な雰囲気ではなかった?

 

自分自身が体育会系ではなかったので推測でしかありませんが、

組織としてはそこまで体育会系という雰囲気はありません。

個人プレーが多い。

 

とはいえ、人を見ると体育会系という人もいます。

6:4くらいで体育会系が多かったですね。

 

これに関して、そもそも「体育会系」という言葉の定義から見直す必要があるなと感じていました。

 

 

ーーー言葉の定義から見直すとは?

 

体育会系と聞くと、上の命令は絶対、体力に物を言わせて突撃営業等、

とにかくブラックというイメージがあるじゃないですか。

 

そうではなく、

「素直に上司の言うことを聞く」「実力が無いうちは数をこなす」

という意味で捉える必要があると感じました。

 

私は文化系で、非効率な点や納得いかない点があると上司に言ってしまうのです。

何も出来ないうちからこれをやっていると、間違いなく成長スピードは遅いです。

自分の実力的な意味でもそうですし、

上司に気に入られないことから大きい仕事が振られないという意味でも成長スピードは遅いと感じました。

 

退職した理由はこうした人間関係ではありませんが、

「体育会系怖い」といった先入観を持っての就職はしない方が良い、する必要が無いとも考えられます。

 

気に入られるようなキャラで行くべき。

 

 

 

 

価値観の変化ーー中卒15歳で単身国外へ飛んだ人

 

ーーーここまで伺うと、人間関係の破綻も無く、業務自体に大きな不満があったわけではないと思うのですが、挙げるとするならばどのような動機で退職に至ったのでしょうか?

 

接待が面倒だった、上司に反抗したというのも少しありますが、

一番は価値観が変わった、という所ですね。

 

 

ーーーというのは?

 

会社外で出会った方がいて。

その方は、中卒15歳で単身国外へ飛び、働いている経歴を持っています。

学歴は中卒です。この平成の世に。

 

その人の話を聞いて、自分の人生について考えてしまって。

毎日朝起きて出社し、勉強してコンサルして残業。

夜は帰って仕事の勉強するか、接待。

この繰り返し。ずっと。

 

自分、これで良いのか。

やりたいことってこれだったのか?って考えて。

 

思い返すと、自分はなんだかんだ苦労せず逃げてきた人生だった。

受験も苦労せず、それなりのところに行き、それなりの生活を送った。

 

唯一、学生時代本気で勉強していた資格についても、お金がない事から受検を諦めた。

これって、お金を辞める理由にしていたのであって、結局逃げだったな、と。

 

それまで全く関わりの無かった人と話して価値観を知ることで、自分の価値観が変わったことが最大の動機ですね。

 

 

ーーー社外の人の価値観に触れ自身の仕事を振り返ったところ、仕事への違和感や疑念のようなものが生じた、と。

 

そうですね。

自分、何にも本気で取り組んだことがないな、と。

ここは本気で自分を恥じました。

 

 

ーーー仕事ではなく仕事外でも本気で何かに取り組める時間が欲しかったと。 

 

もちろん仕事も本気で取り組みたいと思いますが、

前職はとにかく仕事一辺倒の生活でした。

それに違和感を覚えたわけですね。

 

 

 

前職で激務に苦しんだAさんが選んだ次の職場

 

ーーー既に転職活動を終えて仕事をされているとのことですが、どのようなお仕事をされていますか?

 

某企業の経理部に勤めています。

 

営業所や工場の会計事務を始め、自社内のお金の計算や書類、会計処理を行っています。

 

 

ーーー前職、さらには就活時の軸をそのままに転職をされたのですね。

 

はい。

前職は仕事内容自体に違和感があったわけではなく、時間に問題がありました。

なので、自分のしたい仕事、好きな仕事という部分は変わっていません。

 

 

ーーー現職に取り組む中で、前職と比較して変わっているなと思う所はありますか?

 

 

まず、前職と比べて風通しは悪いです。

さらに、会計的レベルが低いです。

自分の上司でさえ、自分よりもレベルが低いと感じてしまうことがあります。

 

とはいえ、スキルレベルが低いことでその人自身を見下すことは出来ません。

上司なら上司のしてきた経験等、豊富な蓄積は自分よりも圧倒的に持っています。

そういった意味で、年次というものには敬意を払う必要があります。

 

 

ーーーそのような環境に入ると、自分が今度は勉強しなくなってしまいそうですが、その点に関してはいかがでしょうか。

 

 

逆にそうした環境なので、自分が下からレベルのボトムアップが出来る環境だと感じています。

昼食時にはデスクでお昼ご飯を食べながら勉強したりしていますが、

周囲の人はお昼になると嬉々として食べに行ったり、スマホでゲームをしたりしています。

 

別に昼食時も勉強をする必要は無いと思いますが、

自分がこうした態度を見せることで周囲のレベルの底上げを図っていきたいですね。

 

 

ーーー勤務時間に関しては満足していますか?

 

はい。

接待が多いとか、飲み会が多いといったことはありません。

仕事後は自分の勉強をしており、満足しています。

 

 

ーーー仕事後は仕事に関係する・しないにかかわらず、自分がしたかった勉強や活動が出来ているのですね。

 

 

はい。

 

 

最後に聞きたい、就活生・就職前学生へのアドバイス

 

ーーー現在就職活動中の学生に対して何かアドバイスがあれば聞かせてください。

 

自分のやりたいことだけではなく、

自分がなりたい姿や送りたい生活について想像して会社を選ぶと良いかもしれません。

 

とはいえ、究極的には就活の成功/失敗は就職後にしかわからないので、

ある程度は割り切ることも必要かと思います。

いつまでも悩んでいても、会社は決まりません。

 

ですが、とにかく最初はいろいろな会社の内定を取ることから。

内定を取らないと選ぶこともできません。

 

 

ーーーありがとうございます。次に、就職を控えた僕の年代に対して何かアドバイスがあればお願いします。

 

まずは上司に気に入られるように動きましょう。

欲を言えば、社内のキーパーソンにうまく取り入ると動きやすくなると思います。

 

最初から与えられた仕事に対して愚痴を言うのではなく、

最初は愚直に全て受け入れないといけません。

最初から反抗する新卒はかわいいとは思われない。

「なんだこいつ何もわからないくせに」と思われます。

 

何か違うなと思ったら、転職も考えましょう。

幸い、現在は転職活動、第二新卒の採用も活発です。

逃げるのではなく、飛び出す勇気も必要です。

 

ーーーありがとうございました。

 

 

あとがきーー「未来を考える自己分析」

 

聞いていて一つ思ったのは、

この方は明確な将来ビジョンを描けているのかな?と思った事です。

 

自分がどんな生活をしたいか、どんな大人になりたいか、

どんな25歳になりたいか、どんな30歳で居たいか、

それは現社で達成できそうか。とか。

 

一時の感情に流されて就職活動や転職活動を行っても、

恐らくこれからもずっと感情の揺れ動きに合わせて悩むように思えて仕方ありません。

 

そうではなく、

そろそろ人生自体を仮設計して就職/転職を行わないといけないフェーズだと考えています。

 

僕の就職活動はこの仮設計が雑だったのですが、

これから就職活動を行う方はぜひ自分の人生について考える必要もあると考えます。

 

過去を振り返る「自己分析」だけではなく、

未来を考える「自己分析」が必要かと。

 

僕のインタビューの仕方や時間の都合上、まだまだかなり詳細まで聞き切れていない部分は正直あります。

「人生設計あっての転職かどうか」とか。

 

ですが、このインタビューが就活生のお役に立てれば幸いです。

 

 

 

全体公開記事なので、どうしても隠さないといけない部分も出てきます。

Q1の部分がそれにあたります。

 

今回、こちらのnoteではQ1の仕事に関してより細かめに記述しています。

加えて、最後のあとがきを「就職活動に向けたあとがき」として、内容を改めています。

 

もしも興味のある方がいらっしゃったら、覗いて頂ければと思います。

 

note.mu